ニュース

燃料サーチャージ制

燃料サーチャージ制

 とどまるところを知らない原油価格の上昇。 本当に困ったものだ。

自家給油所があるのに、それでも消費税を含めると約150円⁄Lだ。

多くのお客様には平成18年の秋に値上げをお願いした。 そのときの軽油価格が96円⁄L。 1年半で54円⁄Lも上がった。

この間、お客様に値上げのお願いをしようと何度思ったことか……。

しかしこれ以上、静観していられない状況になってきた。 軽油も上がり、タイヤも上がり、オイルも上がり、車両価格も上がり、購入する大きな経費がどんどん上がり続けている。

08news0501

 ここで値上げのお願いをすることがベストなのかどうかも悩むところだ。

価格がこの辺で安定してくれればいいのだが、これからもまだ上がるとすれば、もう少し待った方がいいのかどうか……。

お客様へ何度も値上げのお願いに行くことは、そう簡単なことではない。 いくら原油価格の高騰が社会問題と言っても、お客様から「この前、値上げしたじゃないか」と言われると、なかなか何回も行きにくい。

08news0502

 そこで最近、国土交通省が開いた説明会でトラック運送業にも推進しようとしているのが「燃料サーチャージ制」。

簡単に言うと燃料価格によって運賃が変動するシステムだ。 燃料が上がれば上がったある一定の分だけ運賃が上がり、下がれば、ある一定分下がる。

これならば安心して仕事ができる。

どこまで上がるのかわからないことに対して、決め事をするのは本当につらいことだが、この制度なら上がった分が保障されている。

しかしこの制度、国土交通省が法令として推進してくれればいいのだが、各運送業者が単独でやることのようだ。

例えば栃木県トラック協会会員全体でやればいいのだが、そうすると独占禁止法になるらしい。 「?……」。 運賃の値上げに苦戦する運輸業界で、単独でこの制度をどうお客様に理解してもらうと言うのか。

まずは日本通運がスタートするようだが、零細事業者まで浸透していくには、どれくらいかかるのか見ものだ。

いずれにしても、このまま原油価格が上がり続け、燃料代を全くもらえなければ、運輸業者は激減するだろう。

なにしろ会計士曰く「県内の運輸業者の7~8割は現時点で赤字でしょう」とのこと。

恐ろしい時代になってきた。

« »

ページトップへ